財務難対策のコストダウン
企業が財務難・財政難に陥った時、投融資やキャッシュフローの見直しを図り、資金繰りを問題なくこなし運転資金を確保しなければなりません。財務難の改善には様々な方法がありますが、最初に手をつけやすいのが「コストダウン」ではないでしょうか。
課題の抽出
コストダウンをする際、まず必要なのは「課題の抽出」です。
課題を見つけるには「ムダはどこか」「ムラが生じていないか」「ムリな業務を行っていないか」を考えます。
コストダウンの基本はこの「3ムの撤廃」です。
・ムリ
達成できるはずのないムリな目標を掲げたり、事故に繋がるムリな業務を強いたりする事は、安全性に問題が出ます。
・ムラ
品質のムラ、サービスのムラ、生産のムラなど、あらゆるムラが考えられます。品質にムラがあっては顧客が選んでくれなくなります。納期にムラがあればムダな在庫を抱えることになりますし、顧客からの信頼度も下がります。品質管理をする上で重要なのはこのムラの抑制になります。
・ムダ
ムダな在庫、ムダな工程、ムダな人件費、ムダな修正など、様々なムダが財務難の要因となります。
対策
課題の抽出をしたら「対策」を立て実行します。対策を立てる際の優先順位は、「比較的簡単に短期間で対策が可能な、効果の表れやすい課題」「品質改善や業務効率の向上など、コスト以外の二次的効果が高いもの」「対策をするにあたり、多くの資金や人員、設備などを必要としないもの」です。
そして3ムの撤廃はムラ・ムダ・ムリの順で対策を行います。「ムラ」がなくなることで「ムダ」が減る場合があります。「ムリ」の対策としては、安全性や品質面に注意して慎重に行いましょう。
コストダウン対策は早めに実施をするに越したことはありません。
なぜならコストダウンの見込み効果が高くても、効果が出るまでに時間がかかるものもあります。そしてそれに伴うコストはそのまま動かすことができません。大変な財務難に陥ってしまう前に早めのコストダウン対策が必要です。
財務リストラクチャリング
財務難対策には財務リストラクチャリングが効果的です。負債の整理や資本増資など財務面での施策が財務リストラクチャリングと呼ばれ、負債額が大きくなってしまった際、経営改善の為に行うことが多いものです。
リストラクチャリングは「リストラ」と略されて人員削減のみを指して使われることの多い言葉ですが、本来は事業の再構築を図るための施策を意味しています。
デューデリジェンスについて
経営改善を成功させるにはデューデリジェンスを行うことが重要です。デューデリジェンスとは投資を行う際、それだけの価値があるのか、投資リスクはどの程度あるのかを適正に見極めるための調査です。貸借対象表や損益計算書、キャッシュフロー計算書など、財務諸表をつかって分析します。デューデリジェンスを行い現状の経営実態を把握すれば、実現可能性の高い計画を策定することに繋がります。
財務難対策についてのご相談は当社までお気軽にご連絡ください。
当社は筋肉を削ぎ落とすようなムリのある財務リストラはせず、贅肉を削ぎ落とすように適切な財務リストラを行います。